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1.平成21年度の主な活動

 平成21年度の活動は、@学修プログラムの実施、A企業アンケートの実施、B学外発表、C「学び直し講座」座談会の実施、D本事業の総括の5点について行う。今年度は、この事業の最終年度であるので、12月までに学修プログラムを終了する。

@について、昨年度より実施中の4つの学修プログラム(ワープロソフト、表計算ソフト、2次元CAD、3次元CAD)を実施し、修了者には本校独自の学修成果履修証明を発行する。各々の学修プログラムは独立しており、毎週土曜日或いは、外部講座については水曜日に2時間〜3時間の講義を行い、2,3ヶ月(8回〜10回)で一つの学修プログラムが終了する。5〜7月にワープロソフト及び2次元CAD、8〜10月に表計算ソフト、10〜12月に3次元CADの各講座を行う。なお、3次元CAD講座ではCAMによる部品製作を含める。各々の講座開始2ヶ月前に新聞広告・求人情報誌・本校ホームページ等で広く受講者の募集を行う。また、講座終了時と6ヶ月経過後にアンケートを実施する。

開講場所は、学内及び大分市産業活性化プラザとする。学修プログラムの講師には、2次元CAD、3次元CADは大分高専教職員が当たり、ワープロソフト、表計算ソフトについては外部講師を委嘱する予定である。ニートを対象とした講座では、高専のような教育機関には入りづらいという心理があることが分かった。このため、20年度後期から試験的に学外で実施した学修プログラムをさらに多様化して実施する。また、カウンセラーを常置しカウンセリングを実施すると共に、受講者の就職意欲を喚起するためにカウンセラーによる就職のための指導をお願いする。

Aについて、主に企業の経営者層に対し、IT技術に関するニーズ調査を実施する。本事業は受講者の地場中小企業への就職支援を目的としているため、中小企業等雇用者の意見をまとめることは非常に重要である。

Bについて、これまでのアンケート調査結果や講座を実施する中で得られた知見について広く社会に知ってもらうと同時に、各講座プログラムの発展のために、各学協会等で発表する。

Cについて、講座受講者、講座講師、外部評価委員、カウンセラー等を交えて、「座談会」を開催し、就職のための心構えや企業の求める人物像等について話し合う。また、大分高専テクノフォーラムの会員企業等との面談ができる機会を設ける。

Dについて、平成21年度は本事業の最終年度であるので、これまでの事業について振り返り、総括すると同時に今後の展開等について議論する。

2.AutoCAD講座の実施

学修プログラム3「AutoCAD講座」(5月〜7月)を実施しました。

実施状況等の詳細は、こちら(PDF:2.8MB)をご覧ください。

3.Microsoft Word講座の実施

学修プログラム1「Microsoft Word講座」(5月〜7月)を実施しました。

実施状況等の詳細は、こちら(PDF:1.3MB)をご覧ください。

4.Microsoft Excel講座の実施

学修プログラム2「Microsoft Excel講座」(9月〜10月)を実施しました。

実施状況等の詳細は、こちら(PDF:2.6MB)をご覧ください。

5.SolidWorks講座の実施

学修プログラム4「SolidWorks講座」(10月〜12月)を実施しました。

実施状況等の詳細は、こちら(PDF:1.2MB)をご覧ください。

6.受講者に対する追跡調査の実施

平成20年度及び平成21年度に実施した講座の受講者に対し、講座終了6ヶ月後及び3ヶ月後に追跡調査を次のとおり実施しました。

年度講 座 名講座実施時期追跡調査実施時期
20年度Microsoft Word平成20年4月〜6月平成21年1月
Microsoft Excel平成20年7月〜9月平成21年4月
Microsoft Excel(学外実施)平成20年10月〜12月平成21年7月
AutoCAD2008平成20年10月〜12月平成21年7月
SolidWorks平成21年1月〜3月平成21年10月
21年度Microsoft Word(学外実施)平成21年5月〜7月平成21年10月
AutoCAD2009(学外実施)平成21年5月〜7月平成21年10月
Microsoft Excel平成21年9月〜10月平成22年1月
SolidWorks平成21年10月〜12月平成22年3月

集計結果は、こちら(PDF:2.9MB)をご覧ください。

7.社会人のためのパソコン等講座に関するニーズ調査の実施

企業に対し「社会人のためのパソコン等講座に関するニーズ調査」を実施しました。今後本校が高専の特色を活かして、地域企業や社会人のお役に立てるような講座等の実施を検討するために、県内企業500社に依頼し、意見をまとめました。

報告書は、こちら(PDF:413KB)をご覧ください。

8.外部への発表

本事業の取り組みを広く外部へ公表するため、次のとおり発表を行いました。

掲載誌・テーマ発表時期・名称発 表 者
第6回全国高専テクノフォーラム予稿集「IT技術を中心とした社会人・ニート・フリーター向け再チャレンジプログラム」 平成20年8月21日(木)
第6回全国高専テクノフォーラム
社会人の学び直し第二実行委員会委員長
(技術部技術長)藤本 高徳
第7回全国高専テクノフォーラム予稿集「IT技術を中心とした社会人・ニート・フリーター向け再チャレンジプログラム」 平成21年8月7日(金)
第7回全国高専テクノフォーラム
社会人の学び直し第一実行委員会委員長
(一般科理科系教授)工藤 康紀
平成21年度工学・工業教育研究講演会講演論文集「『社会人の学び直し』教育とカウンセリングの必要性」 平成21年8月8日(土)
(社)日本工学教育協会平成21年度工学・工業教育研究講演会
   〃
産学連携学会第7回大会講演予稿集「社会人の学び直し講座の実践U」 平成21年8月18日(火)
産学連携学会第7回大会
   〃

発表内容は、こちら(PDF:1MB)をご覧ください。

9.「社会人の学び直し事業」座談会の実施

次のとおり「社会人の学び直し事業」座談会を実施しました。

目的:実施した本事業に対して、座談会参加者から様々な意見を伺い、この事業の当初の目的が達成され、有意義な事業となっていたかどうかを話し合っていただく。 さらに、参加者のそれぞれの立場から、企業が求める人材像や講座受講者及び定職を持たない人が抱える問題点や悩み等についての意見交換を行い、本事業のまとめの一つとする。 また、講座受講者の今後の就職活動の励みとなることを期待する。

  • 日時:平成21年12月5日(土)14:00〜16:00
  • 場所:大分ワシントンホテルプラザ
  • 概要:座談会の概要は、こちらをご覧下さい。
  • 報告書は、こちら(PDF:335KB)をご覧ください。

    10.社会人の学び直し評価会議の実施

    外部委員による評価会議を平成22年1月29日(金)に実施しました。

    会議の詳細は、こちら(PDF:48KB)をご覧ください。

    11.他機関の学び直し事業調査

    国内事例調査研究として、本校と類似した事業を行っている他の高専を視察し、情報交換を行いました。他機関が実施した事業と本校が実施した事業との比較・検討及び検証を行うことにより、本事業のまとめの一つとします。また、事業終了後の実施についての検討状況などを調査し、平成22年度以降本校の事業実施に向けての検討材料とします。

  • 平成22年1月7日・8日  大学教育改革プログラム・合同フォーラム
  • 平成22年1月20日  福井工業高等専門学校
  • 平成22年2月16日  茨城工業高等専門学校
  • 報告書は、こちら(PDF:84KB)をご覧ください。

    12.講座補助学生アンケートの実施

    本学修プログラムの各講座を実施する上で、学内講座においてはメイン講師の他に本校技術部の技術職員による補助講師を依頼しましたが、受講者に対してよりきめ細やかな対応をするために、毎回本校学生3名〜5名にも補助講師を依頼しました。 補助講師を勤めた13人の学生に対して、講座に関するアンケートを実施しました。

    アンケート結果は、こちら(PDF:768KB)をご覧ください。

    13.講座のまとめと成果

    平成20年度から平成21年度の2年間で合計9講座を実施し、応募者総数332名、受講者総数120名、このうち、修了証書を交付した修了者数は102名であり、各講座の能力認定試験では、95名が受験し、81名が合格している。各講座の内訳は、こちら(PDF:15KB)を参照願います。

    さらに、受講者のうち、7名が正社員として就職している。平成20年9月、アメリカの「リーマンショック」に端を発したその後の世界的な金融不況・雇用止め等のなかにあっても,受講者の中には正規社員として採用された人がいることは特筆して良い。また,それまで職に就いていなかった受講者が、講座受講後非正規ではあるが,働いている人が増えている。これは、講座によってパソコンスキルが向上したことにもよるが、それと同時に、講座講師やカウンセラーとの触れ合いによって受講者が自分に対する自身を持つことができ、就職活動に積極的に取り組む人が出てきた結果ともいえる。

    14.モデルブログラム策定

    平成19年度に始まった「社会人の学び直しニーズ対応教育推進プログラム」は、平成21年度にその最終年度を迎えました。そこで、さまざまな分野で実施されたプログラムの中から、「介護」、「保育」、「事務職・営業職等」、「CAD(ものづくり)」、「農業(生産・経営)」の5分野において、モデルプログラムを作ることとなりました。

    名古屋工業大学が基幹校となり、大分工業高等専門学校、福井工業高等専門学校、明石工業高等専門学校が連携協力校として「CAD(ものづくり)分野」のプログラムの作成にあたりました。その結果として、「CAD(ものづくり)分野プログラム」を作成し、平成22年3月15日に名古屋で開催された「社会人の学び直しニーズ対応モデルプログラム合同フォーラム」において報告しました。 なお、このプログラムは学校教育法の履修証明制度に合致するように、学修時間を120時間以上(実質127.5時間)に設定しています。