創立50周年記念事業趣意書

謹啓 皆様方には益々ご健勝のこととお慶び申し上げます。

平素から大分工業高等専門学校の教育・研究に格別のご支援を賜り厚く御礼申し上げます。

本校は昭和38(1963)年,地域に貢献する実践的技術者の養成を目的に設立され,平成25(2013) 年に50周年を迎えます。

この50年間に6千名余の卒業生を社会に送り出し,優れた人材が全国各地で活躍されていることは周知のとおりであります。

設立時には,機械工学科2学級と電気工学科1学級の2学科3クラスでスタートし,その後,土木工学科の新設や学科の改組,名称変更により,現在は機械工学科,電気電子工学科,情報工学科,都市・環境工学科の4学科体制となっています。

本校の教育理念「人間性に溢れ国際感覚を備え,探求心,創造力,コミュニケーション力を有する技術者の育成」を達成するため,各学科とも教育内容の充実を図ってきましたし,学生会を中心に体育局,文化局各部の活動も活発になされ,全国大会出場を果すチーム,個人が増しています。

また,平成15年には,学士の学位取得が可能な専攻科が設置されました。専攻科は,設置後順調 に充実しており,在籍学生の増加はもとより,専攻科担当教員によるマンツーマンに近い指導体制により学生の行う研究の内容が充実してきています。この専攻科の活性化は,本科の教育・研究の レベルアップにも繋がり,国内外学会への学生発表数は大きく伸び,中には優秀賞を受賞する学生もおります。

さらに,平成19年度から21年度まで実施した文部科学省支援・現代的教育ニーズ取組支援プログ ラムを契機に,学生の国際交流が始まり,平成20年度から22年度までの文部科学省支援・質の高い大学教育推進プログラムでは大分の環境を活かした水環境教育が展開されており,これもシンガポール・ポリテクニック校等との国際共同教育に発展しています。

このように本校での諸活動が活発になり,発展していく一方で,経済的理由から上記のような活動に積極的に参加できない学生が少なからずいることも事実です。

そこで,50周年を記念して,グローバル化が一段と進むこれからの社会を担う人材を育成する高等教育機関として,本校の一層の発展を期すために,国から措置される予算では支出することが出来ない学生への支援を事業の主目的として基金を募りたいと存じます。

また,本校では図書館,実習工場,共同教育研究センター,寮等の耐震改修が着実に進められ,教育研究環境が大きく改善されてきました。しかし,低学年教育棟は朝日,夕日を受け,特に夏期は大変暑い状況となっていますので,記念事業の一つとして,その壁面緑化を行い,省エネルギーのシンボルとしたいと計画しています。

関係各位のご理解とご支援・ご協力をお願い申し上げます。

謹言

平成24年 4月吉日

  • 大分工業高等専門学校創立50周年記念事業実行委員会
  • 大分工業高等専門学校長 古川 明
  • 後援会長 相川龍太郎
  • 同窓会長 青木 繁美
  • 大分高専テクノフォーラム会長 福島 知克

当初の趣意書は、コチラをご覧ください。